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東京理科大学は平成18年6月14日、創立125周年を迎えます。
この時機に合わせて3月に、中公新書ラクレ『物理学校 -近代史のなかの理科学生-』(馬場錬成著)が刊行されました。本書には、わが東京理科大学のルーツが、余すところなく描かれています。
本学の前身『東京物理学校』は明治14年(1881年)に産声を上げ、昭和24年の学制改革により『東京理科大学』へと発展しました。『東京物理学校』の時代、そこで学んだ卒業生の多くは、中学、高校の理科の先生となって、全国の津々浦々で活躍することになります。
そして、全国のほとんどの学校に東京物理学校出身の『理科』の教師がいたと言われており、彼らの理科教育に掛ける情熱、厳しさの中にも温かさを持った真摯な教え方は、次第に人々の信頼を得るところとなっていきました。これは同時に、彼らを育てた『東京物理学校』に対する信頼へと繋がっていったのです。この伝統は『東京理科大学』となった今日でもなお、脈々と引き継がれています。
いつしか人々は、単に『物理学校』と呼ぶようになり、明治の文豪・夏目漱石や詩人・北原白秋の作品にも『物理学校』が登場しています。教育分野だけではなく、社会のあらゆる分野でその名は広く知られるところとなります。現在でも、一定の年齢以上の方々にとっては『理科の教師を育てた学校』として記憶に留まっており、今回刊行された『物理学校 -近代史のなかの理科学生-』というタイトルは、多くの人々の記憶を呼び戻すことでしょう。
本書には、激動する明治の時代にあって『理学の普及こそ国運発展の基礎』という強い信念の下、『東京物理学校』の設立に奔走する21人の青年理学士と彼らを支援する恩師たちの人生模様が描かれており、テレビの大河ドラマを視る想いです。
3月9日付『読売新聞』夕刊の一面コラム『よみうり寸評』は本書を取り上げ、主人公が物理学校を卒業したとされる、漱石の『坊っちゃん』を引用しながら、『日本初の私立理科学校が現東京理科大学となるまでの生い立ちを描いた』『設立にかかわった若き学徒の群像を数々のエピソードで綴った』と紹介し、今年は本学が創立125周年を迎えることにも触れています。
この機会に、ぜひ東京理科大学のルーツに触れてみてください。
本書は、全国の書店及び生協書籍部等で購入できます。
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